この倉庫跡は、橘樹郡家正倉院地区Ⅱ期(7世紀後葉〜8世紀初頭)の橘樹評の倉庫跡と推定されています。南北3側、東西3側の高床の掘立柱建物(総柱建物)で2021年(令和3年)に実施した確認調査において、建物の規模が東西約5.94m(20尺)、南北約5.94m(20尺)であり、隣接する3棟の倉庫と同規模であることが判明しました。
また、この倉庫の柱は、1辺1.0〜1.5m、深さ1.0〜1.2mの概ね方形をした掘方のほぼ中央に据えた後、掘り方を黒色土や黄褐色土で少しずつ埋めながら突き固めて建てられた確認しましたが、これら柱を据えた16基の掘方には、すべての柱を抜き取ったと考えられます。
このことから抜き取った柱は、他の建物で再利用された可能性が推測されます。
(解説文より)
橘樹評(SB0032)解説版
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KATG事務局