
『橘樹歴史公園』
『橘樹歴史公園』園内に保存されている倉庫跡は、橘樹郡家正倉院地区Ⅱ基(7世紀後葉〜8世紀初頭)の橘樹評の倉庫跡と推定されています。南北3間、東西3間の高床の掘立柱建物(総柱建物)で2000年(平成12年)・2002年(平成14年)・2016年(平成28年)・2022年(令和4年)に実施した確認調査において、当時立っていた柱の位置(柱アタリ)を数ヶ所確認し、建物の規模は東西約5.94m(20尺)で、隣接する3棟の倉庫と同規模であることが判明しました。
また、建物解体時の柱の抜き方は隣接するSB0030やSB0031と同じく非常に特徴的でそれぞれ隣り合う2本の柱を1回の掘削でまとめて抜いた痕跡(柱抜取穴)が3ヶ所確認されており、これらの建物が概ね同時期に撤去されたことを示している可能性があります。
ただし、SB0030・SB0031と異なり、なせ3ヶ所のみこうした抜き取り方法を採用したかは不明ですが、この時期の建物解体方法を知る上で、貴重な事例といいます。
(解説文より)
続く!
「倉庫跡」
KATG事務局